「カラー・アプローチ」1962年
© Masahisa Fukase Archives
A Game: Sasuke, 1983
© Masahisa Fukase Archives
Ravens: Noctumbulant Flight, 1980
© Masahisa Fukase Archives

1992年に起きた不慮の転落事故によって重度の障害を負い、二度と復帰することなく、2012年に他界した深瀬昌久。身近な関心事を通じて「私性」や「遊戯」を追い求めた彼の写真作品は、近年国際的に大きな注目を浴びている。
本展覧会「総天然色的遊戯」は、KYOTOGRAPHIE 2018のメインプログラムのひとつとして開催された深瀬昌久の国内初回顧展「遊戯」を、「カラー写真」というコンセプトの下に再構築するものだ。1960年代から精力的にカラー作品を発表してきた深瀬は、1980年代より「総天然色」という視点から独自のカラーの在り方を追求した。本展で初公開されるポラロイドフィルムを印画紙の代わりに採用した「総天然色的街景」(1985年)や、モノクロプリントを着色した「私景」「ヒビ」などの晩年の作品群など、キャリア初期から晩年にかけて制作されたカラー作品群を本展で辿ることによって、これまで語られることがなかった深瀬の新たな境地を確かめることができるだろう。

関連イベント

  • トークセッション
  • トモ・コスガ (深瀬昌久アーカイブス)
  • 10月 27日(土) 16:30 〜 17:30
  • 会場: FUJIFILM SQUARE
  • 事前予約制(各回・先着 150 名)
    9月 25日(火) 13:00 より予約申込の受付を開始
    (フジフイルム スクエア館内でもお申込みができます)

深瀬昌久はこれまで代表作「鴉」や「家族」、「サスケ」といったモノクロ作品によって知られてきましたが、その一方でカラー作品も多く手がけていたことはこれまであまり知られてきませんでした。しかもそれは一般的なCプリントとしてだけでなく、撮影時の多重露光やポジフィルムの重ね合わせによるモンタージュを試みることもあれば、時にはポラロイドフィルムを印画紙代わりに用い、また晩年にはモノクロプリントに色鮮やかなドローイングや着色することによってカラー作品を作り上げる等、実に様々な実験的挑戦が実践された場面こそ、カラー写真だったのです。
深瀬はモノクロとカラーをどのように使い分けていたのか。カラーに対する拘りとは——?
深瀬昌久アーカイブスの創設者兼ディレクターであり、深瀬のキャリア40年間を416ページの大冊に編んだ作品集「MASAHISA FUKASE」の監修・本文執筆を担当したトモ・コスガがこれらの謎に迫りながら、本展「総天然色的遊戯」を解説します。

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トモ・コスガ


東京都生まれ。深瀬昌久アーカイブス 創設者兼ディレクター。2000年頃より深瀬の作品研究を開始。深瀬の没後、遺族からの依頼を受け、2014年に深瀬昌久アーカイブスを創設。作品のアーカイブ活動に限らず、展覧会のキュレーションや出版物の編集や執筆も担う。またアート・プロデューサーとしても各種展覧会の企画やプロデュースを手がけ、そのほか写真表現を中心としたライターとして日本写真の現在を各種媒体に多数寄稿。これまでにキュレーションに携わった展覧会として、深瀬昌久「Private Scenes」(2018年 Foam Museum)、深瀬昌久「遊戯」(2018年 KYOTOGRAPHIE)、深瀬昌久「l'incurable égoïste」(2017年 アルル国際写真祭)、深瀬昌久「救いようのないエゴイスト」(2015年 Diesel Art Gallery)のほか多数。著書として「Masahisa Fukase」(Editions Xavier Barralより英語版及び仏語版、赤々舎より日本語版)がある。

  • FUJIFILM SQUARE
  • 〒107-0052 東京都港区赤坂9丁目7番地3号
    東京メトロ日比谷線「六本木」駅地下通路にて直結
    都営大江戸線「六本木」駅8番出口と直結
    東京メトロ千代田線「乃木坂」駅3番出口から徒歩5分